人間の日常生活において食べることは栄養補給のための行為であり、日々の楽しみの1つであるといえるでしょう。それは認知症の高齢者でも同様です。従って介助の際は認知症の方が楽しく食事ができるような工夫が必要になります。それにはまず介助者自身が明るい態度で接し適切な声掛けを忘れないようにしましょう。リラックスできる雰囲気づくりを心がけ、ある程度時間をかけてゆったりと食事がとれるようにすると良いでしょう。
認知症の方は食事に対する意欲が低下することもあります。そんな場合は、口にしやすい汁物や好みの食べ物から勧めてみると良いでしょう。また嚥下に問題がある場合は、料理を食べやすいように柔らかいものにしたり細かく刻んだりする配慮も必要になります。
食事介助といっても介助者が一方的に口に運ぶのではなく、できることはなるべく自分自身でやってもらうことが重要です。介助者は無理に急がせることはせず、あたたかく見守るようにしましょう。身体状況によっては持ちやすい箸やスプーン、落としても割れない食器などを用意しておきます。生活のリズムを一定に保つためにも食事は決まった時間にとるようにし、食事と同時にお茶などの水分も忘れずに摂取するようにします。
摂取機能の低下や疲れがみられた時は無理強いをせず、できれば食間に嗜好品等で栄養補給できるようにしましょう。時には食事の場所を変えたり、季節の料理で変化をつけたりするような配慮も認知症の方には大切なことです。(認知症の方への食事介助についてはこちらのサイトをご覧ください⇒http://ninchisho-shokujikaijyo.com)